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Guitar&Vocal 武蔵 オフィシャルブログ

ソーセージ・パーティーとかいうガンギマリ版トイ・ストーリーに一時間半をドブに捨てられた話。

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マジで。



ここ最近でダントツの最低な映画を観てしまった。

まず初めに伝えたいのは、人生のその貴重な一時間半をひたすらに台無しにされても良いという人だけがこの映画を鑑賞するべきだという事。

そうでない人は是非ともその一時間半で別の何かをするべきだし、映画が見たければ同年同月に公開した「ファンタスティック・ビースト」や「この世界の片隅に」を観た方が遥かに有意義だし、もうなんなら何もしないで寝てはどうだろうか。



兎にも角にも、そこまで言わしめる映画だったという事。



そしてこれからこの記事を書き進めるにあたり、

※これらは全て個人の感想です。

と、ちゃんと予防線をここに張った上で、鑑賞後のこのやり場のない感情を晴らすべく、何がそんなに酷かったのかを淡々と書き連ねる事にする。



「ソーセージ・パーティー」って?

ストーリー
食材たちは選ばれ、買われることを夢見て毎日陳列されている。きっと外の世界は「楽園」に違いないと。ソーセージのフランクは、パンで恋人のブレンダと結ばれ(合体♥し)ホットドッグになる運命だと信じている。ついに夢が叶う日が! 二人揃ってお客様がカートに! しかしテンションMAXではしゃぐ二人を乗せたカートにアクシデントが発生し、スーパーマーケットに取り残されてしまう。夢に破れ絶望するフランクとブレンダだが、実は命拾いしたことに気付く…なぜなら彼らは“食材”だからだ。「食われてタマるか!」 運命に逆う彼らの闘いがはじまる!
出典:http://www.bd-dvd.sonypictures.jp/sausage-party/

とりあえず礼儀としてどういった内容の映画かぐらいは公式ホームページより引用させてもらった。



が。



この映画を3つの単語で語るのであれば、




ドラッグ・暴力・セックス



それ以上でもそれ以下でもない。



どうやら国際的な風刺やそれなりにウィットに富んだジョークも含んでいるらしいが、ぶっちゃけそんなことは映画評論家でも研究家でも何でもないこちらとしてはどうでもよい

それは、そこに目を向けさせるだけの表現が土台や表現があって初めて成立するのであって、上に示した3つのワードがひしめき合うこの映画においては、「散々やりたい放題しているくせになに中途半端にお利口さんぶっているんだ?」と、その様に腹立たしささえ感じる。


ナンセンスな下ネタと薄っぺらいストーリーが絡み合う苦痛の一時間半

自分は下ネタは万国共通の超ご立派なコミニュケーションツールの一つだと思っている。

好き嫌いは勿論あるだろうが、古今東西「シモ」のバラエティ性というのはそれでも間違いなく存在しているのだ。

しかしそれは状況をわきまえた上での話。

どんなに高級食材を使った絶品料理でも、器が汚ければ美味しそうには思えない。



逆もまたしかり。



「シモ」という不安定な料理は、器を整えて提供する事で初めて相手に受け入れてもらえるのだ。



ここでこの映画の提供スタイルを見てみよう。


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ラクタ同然の器に、「シモ」という食材がろくに調理もされないまま無造作にブチまけられている。

何の工夫もされていない、小学生がギリギリ笑うかどうかのレベルの下ネタには目をつぶろう。

しかしストーリーの薄っぺらさは無視出来ない。



スーパーマーケットという閉鎖された世界で過ごす食材たちが日ごろ想いを寄せていた外の世界=「楽園」は、実際には神様である人間に食べられる(殺される)未来しかない、彼らにとって「地獄」のような世界だった。
そしてその事実を知った彼らは、人間達に反旗を翻す。



といっただけの内容に、胃がもたれる程の性描写と、容赦のない暴力表現、そこに当たり前の様にドラッグをキメて、最後にクソしょうもないオチを添え出来上がったのが本作である。

本筋であろう主人公とヒロインの恋愛模様や悪役的存在の膣洗浄機(!?)、その他にも人種的・民族的価値観の交錯など様々な要素はあるがどれも蛇足にしか感じられず、結局は上で書いた事が全てなのである。
豪華キャストに至ってはマジでどうでもいい。



この器に下ネタが乗るのだがらその有様は見れたものではない。

ヤンキーが猫を拾えばそのギャップから行動に賛辞を贈る者もいるだろうが、ヤンキーが見た目通り人を殴る蹴るしていればただその通りに白い目で見られるだけなのである。


まとめを書くのもアホらしい。

今これを書いている自分の率直な気持ちである。

ただそうも言っていられないので、仮にこの映画を勧めるとすればどんな人に対して勧めるべきかを考えてみる。

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すぐ思い浮かぶのは【下ネタが好きな人】だろうが、しかしこの作品における程度の低い下ネタでは勧めるのはむしろ失礼にさえ当たる気がする。

【気分が沈んでいる人】が元気を出す為に観てはどうかとも思ったが、逆にその酷さが仇となり、気分が沈みきってしまうのではないだろうか。

【暴力表現に目が無い人】が見るには下ネタ表現が幼稚で煩わしく感じるだろうし、それなら代わりに「ファニーゲーム」や「アウトレイジ」でも観た方が遥かに良い。



となるとやはり、「俺は"駄作"を好き好んで観ているんだ」とか「とにかく観た映画の本数を増やしたいんだ」といった風変わりな使命感を持った人にしかお勧めはできないだろう。






でもそんな使命感を持つぐらいなら、やっぱり自分は一時間半、何もしないで寝たほうがいいと思う。


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